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旅行記事

フランス1

もうすぐフランス着。機内から地上を見下ろすと、整然と筆を切った田畑が敷き拡がる。at シャルルドゴール空港。シリンダー状の断片を滑りながらゲートを出る。空港や駅、人やら乗り物・荷物・ツバメやらカテゴリー雑多に出入りする函は、エンジンのシリンダーのように無機物種と有機物種が咬合する。ここでのシリンダーには木製の古材が使われている。結果的に古くなったかは不明だが、空港といえばハイテク技術の会合というイメージを、味のある木材で迎え入れるあたりやはり感性の国。  市街行きのバスを探すも、あのインドで体感した殺伐とした恐怖感を一蹴するほど、ロータリーは分かりやすく、拙いながらの英語でもコミュニケーションが成り立つ。  1時間程バスに乗り、オペラ座付近に到着。at 18:00、本日はドミトリーを現地調達以外に目的はないのでブラブラ散策。うぉーパリー!という心象は湧いてこない。都心は沖縄とかもそうだが写真や映画で育んだイメージを形成しているとは言い難い。適当にブラつくと、路地へのいざないがちらほら芳香する地帯になると、カフェやバーの雰囲気も増しまし。ほぼ全てのカフェにはテラスがあって、それほどゆったりした配置・幅・奥行ではないが、日本で見るそれより、人も都市とも接着した距離感を醸している。大の大人がさも仲良さげに肩を並べている。徒歩再開、パリのパサージュ、ギャルリー・ヴィヴィエンヌに遭遇。ガラス屋根から光が降り注ぐ。強い光とそれを受ける素材の陰影が合わさると、まるで外部空間だ。殆どの店が閉まってる。at 19:00。休日なのか、閉店時間か、僅かに開いていた店も徐々に閉まりだす。まだ充分明るいのでやや違和感を感じたが19:00なら既に良い時間。おかしいのは、時間の割りに明る過ぎるタイムラグだ。外では明るい時間にテラスで多くの人がビールを飲んでいる。その脇にはハッピーアワーと書かれた看板が名実ともにハッピーだ。フランスは随分日が長いようで、20:30ぐらいに漸く日がくれた。日本も活動時間を1時間ぐらいスライドさせれば夜も有意義だ。  思った場所に宿が見つからず、2軒目を探す。at 21:00。歩き始めて3時間、日没の遅さに釣られてうかうかしてしまったが、そろそろ宿に目処をつけたい焦りと疲れ。漸く道を尋ね尋ね目的地に辿り着く。基本格子状の日本の道でさえ方向オンチなのに、フランスの縦横無尽な道路は万華鏡に迷い込んだようだ。ドミトリーが安かったのでそれにしたが、相部屋って意味なのね。  中庭をくぐり、2階の部屋に入る。水を買いに下に降りると、違う庭に出た(迷った)。その庭から地下の食堂の庭と繋がっている。小ぢんまりとしたホテルながらも複雑な空間構成に驚き。

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